vol.9 出演アーティスト_山賀ざくろ×泉太郎 【東京】_このアーティストをもっと知りたい!
|

回答者:山賀ざくろさん
- ダンスを始めたのはいつごろ? どんなきっかけで?
― 高校生のときに器械体操部に所属していましたが、そのころよりダンスなるものを意識するようになり、地元のモダンダンススタジオに見学に行ってみようかな~とも思いましたが、そのときはまだ女の子ともつきあったことがないうぶな男子校生でもあり、女子ばかりの女の園に入っていく勇気がありませんでした。その後なんだかんだと青春時代の小さな野望にも挫折を経験し、うだうだと半病人のような毎日でしたが、25才のときにたまたま目にした新聞折込のダンススタジオオープン!のチラシに電撃的に遭遇し、すぐにダッシュでそのスタジオに駆け込み、モダンとジャズのダンスレッスンを始めたのでした。
- ダンスを続けていくために、一番必要だと思うことは?
― ダンスはもうそれなりの年数を重ねてきましたが、舞台の本番前は程度の差こそあれいつも緊張します。ときに過度の緊張で気分が悪くなり舞台袖で立っているのがやっとなんてこともままあります。そんなときでも舞台に出てしまうとなんとか踊れてしまう。まれにですが一気に最高点に気持ちのスイッチが入ったときは踊りながら自分のダンスに驚いてしまったりもします。また逆になかなか思うようにからだが動かないこともあります。そして毎回踊り終えるとまた踊りたいなと思う。うまく踊れなかったときや観客の反応がよくなかったときはさすがに気持ちが沈みますが、時間がたつとめらめらとリベンジの炎が燃え上がります。
わたしのダンスはお客さんからすると好みが分かれるところでもあるようですが、男女の恋愛だって出会ったふたりが相思相愛になれる確率なんてイチローの打率には遠く及ばないわけですし。ヒットがでなくても振り逃げでもいいから出塁する。そしてあわよくば盗塁をねらう。小さいステップでもその積み重ねがもたらすものを信じられるかどうかなのではないでしょうか。たぶんこういう気持ちが続くかぎりわたしはダンスを踊り続けるでしょう。気持ちがすべての原動力ですね。あとそう思えるだけの豊富な練習量。理想はそうなんですけど、北京オリンピックの金メダリストのようにはいかないわたしです。怠けちゃおうかなという楽をしたがる甘い気持ちが芽生えるときをどうやり過ごすかが自分自身でも課題でもあります。
- 休みの日は何をしていますか?
― 基本的に出不精なので、なにかの予定がないと家にいることが多いです。
- 今のマイブームを教えてください。
― NHK大河ドラマ『篤姫』は毎週欠かさず観ています。歴史に名を残した日本の武将とかにほとんど興味がなかったので、今までは大河ドラマをちゃんと観たことはなかったんですけど、今回は女性が主人公だし、やはり宮崎あおいの魅力に惹かれます。オープニングの主題曲もタイトルバックのCG映像もすばらしし。作曲の吉俣良は数年前のNHK朝ドラの『こころ』の作曲者でもあるようですが、彼の書くメロディーは美しいです。ほんと心地よい。タイトルバックはクリムトのもろパクリのところもありますけど、和洋折衷の豪華絢爛たる絵巻物のようで、目がくらみ、その日の物語の始まりを期待させます。
そう言えば、2年前の朝ドラの『純情きらり』で宮崎あおいを知り、「宮崎あおいっていいよね」と知り合いの女性に話したら、その人は「山賀さんキモイ」と言われ、そう言われることがなんだか腑に落ちなかったのを覚えてるんですけど、オジサンが若い女性タレントや歌手のファンであることをカミングアウトするのってダブーなんでしょうか。
それとは逆に、韓流スターやジャニーズの男の子に熱をあげるオバサンに対しては、キモイという形容はあまりされないですよね。それどころか熟年女性のパワフルな振る舞いたじたじになってしまう我々オジサンであるわけです。キモイは男子の枕詞? 話がそれましたが、世の中を見渡せばまだまだ男社会の日本国ではありますが、ダンスの世界に身を置いていると、女子の偉大さを年齢を重ねるごとにひしひしと感じる今日このごろであります。
- 現在の活動や、これから計画していることなど。観客に向けてメッセージを。
― 自分がダンスを踊る人としての立ち位置をどう見極めるか。それにつきます。
かなりの難問ではありますが、気持ちが吹っ切れたところで舞台に立ちたいものです。
みなさまにみていただける山賀ざくろでありえるか。精進します。
|
|
|

← アーティスト/作品情報