JCDN

Japan Contemporary Dance Network

NPO法人 ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワーク

「踊りに行くぜ!!」vol.10 情報_「踊りに行くぜ!!」はこんな目的で開催します。

 このプロジェクトは、以下を目的に企画されています。


■全国の振付家/ダンサー/パフォーマーが、違う都市において公演を重ね様々な反応を得ることによって、作品及びアーティストが育っていくこと

アーティストにとって、作品を再演することは、自身の生み出した作品をより成熟させるために必要なことです。しかし、アーティストの活動拠点での再演は注目されにくく、再演の機会を得ることが難しいのが現状です。一方で、「踊りに行くぜ!!」の全国各地の“ダンス好き”な主催者は、まだ見ぬ作品を心待ちにしています。作品と観客の新たな出会いが、互いにとって必要とされ刺激を受け、作品成熟に繋がっていくことでしょう。


■全国のアーティスト間、スペース間、アーティストとスペース間の新たなコミュニケーションが生まれること

コンテンポラリーダンスのアーティストといえば、関東と関西にしかいないと思われていたのは、何時の頃だっただろう。アーティストが、国内より海外に活動の場を求めるほうが手っ取り早い! と感じていた頃と比べると、近頃の日本のダンス環境もそう捨てたもんじゃない! これから、益々全国各地から、振付家やダンサーが生まれ、全国の劇場・スペースを行き来するーそんな日本のダンス環境つくりを目指して。


■各地域の孤立をなくすこと

“コンテンポラリーダンス”って、聞いたことがあるけど、観たことがない。そんな地域でも、たった一人の人物の熱意により「踊りに行くぜ!!」がスタートし、それがきっかけで新しいダンスの企画が生まれ、地元発のアーティストが誕生する。そんな嬉しいニュースを発信できることを楽しみに、各地独自のダンスの取り組が始まりつつある。だけど、それを継続していくことは、簡単なことではない。だからこそ、各地の主催者が情報交換し、刺激しあうことをエネルギー源としていきたい。


 ■各地域の観客に未知のアーティストや作品を紹介することにより、ダンスへの理解が深まり、観客自体が育っていくこと

初開催地の公演の感想で、一番多く耳にするのは「こんなダンスもあったのか!」や、「ダンスで、こういうことをやってもいいのですね!」という、今まで持っていたダンスの既成概念を超えて、新しいダンスを発見したという新鮮な驚きの声。地域によっては、年に一回のダンスとの出会いとも言える「踊りに行くぜ!!」を楽しんでもらい、ダンスの持つ可能性に触れ、新たなダンスが生まれる場を共感してもらえれば、と願います。


■アーティストにとって地元以外での単独の公演やカンパニー公演が日本各地で行われるようになること

いくらコンポラが盛んになってきたとはいえ、まだまだその認知度は一般的ではありません。アーティスト、主催者、そして観客にとっても、それぞれが情報不足です。「踊りに行くぜ!!」が全国にネットワークを広げ開催を重ね、各地の主催者とアーティスト、そして観客が出会い交流することから、情報交換が盛んになり、ダンスが流通するシステムをつくり出したい。全国各地でコンポラ公演が盛んになっていく、そんな将来を見据えてのプロジェクトです。


■既成のダンスにとらわれることなく、オリジナリティのある動きや新たなダンスの価値を創り出すこと

昨今、急激に海外からの注目が集まっている日本のコンテンポラリーダンス。日本という現代社会が複雑になってきたせいか、それを反映した同時代性のある作品も多様だ。その中で、現代の観客の心を打つダンスとは、どのようなものだろう? 知らないものに遭遇したときの未知の感覚や興味心が、目の前の視野をフッと広げてくれる瞬間があるように、ダンスが世界の扉を開いてくれることを、私たち観客は待ち望んでいるのかもしれません。巡回公演でそんなダンスに出会う喜びを共有したい。