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Japan Contemporary Dance Network

NPO法人 ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワーク

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ダンス最新情報

DOCUMENT Dance Camp! 3/21(木・祝)京都芸術センター

JCDNニュース

2019.02.03

昨年2018年12月<ダンサーのための実践的パフォーマンス・ワークショップ>Dance Camp城崎国際アートセンター(KIAC)で開催。その取り組みを参加者による実演や公開稽古としてショーイングします。(2019年3月21日(木・祝)京都芸術センター 13:00-16:30終了予定)

近年、コンテンポラリーダンサーは、演劇や美術・文学など多ジャンルの作家・振付家との共同作業の機会が増え、それに対応できる能力が求められるようになってきました。そのために、パフォーマンスの豊富なボキャブラリーや、作品への理解力・対応力を身体表現としてアウトプットできるスキルが必要となってきています。

そのニーズに近づくため4名の講師による独自のダンスの指導方法で、スペシャルなワークショップを行いました。そこでは何を目的に何が行われたのか、その結果、ダンサーはどのように自らの身体と向き合い、何を発見したのか。

昨12月KIACで取り組んだ果敢な試みを講師と受講者が、プレゼンテーション・公開稽古・実演などを交え、京都芸術センターで紹介します。是非、ドキュメントDance Campにお立合いください!

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Dance Campは、異なる2つのダンスクラスを敢えてセットにし必須で受講するA/B2つのコースを設定し、城崎温泉に位置する複数のスタジオ・劇場を時間制限なく使用できる城崎国際アートセンター(KIAC)で、2018年12月に実施しました。

ダンスについての様々なテーマを夜学で語り合いながら、寝食を共にした合宿形式で、講師と参加者同士が互いに刺激し合いながら、ダンスに集中し取り組む機会となりました。今回は、その取り組みを各講師がファシリテーターとなり発表します。ご来場をお待ちしております。

【DOCUMENT Dance Camp!】 2019年3月21日(木・祝)
京都芸術センター 講堂 開場12:45

1部13:00~14:45 Aコース(講師:寺田みさこ/余越保子)
2部15:00~16:30 Bコース(講師:康本雅子/みずのりつこ)
入場無料 要予約【問合せ・予約】pwwc@jcdn.org 
※お席の準備のためご予約をお願い致します。お名前 入場希望人数をメールでお送りください。
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1部 13:00~14:45 Aコース(講師:寺田みさこ/余越保子)
①講師
よるプレゼンテーションと公開稽古
「動きの解像度を上げる~バッハ「フーガの技法」を踊る」
講師:寺田みさこ アシスタント:佐藤健大郎参加
ダンサー:乾光男 川瀬亜衣 後藤禎稀 渋谷陽菜 はにおか ひさこ 
     藤原美加 山野邉明香

提供:城崎国際アートセンター

優れたパフォーマンスは、時間のかかる作業を丹念に重ねていくことでしか生み出せません。今回はその方法の一端を受講生の皆さんと共有することを目指しました。まず前半に、バレエやモダンダンスなどの型の習得を通して、それらを作品を踊るときに活きたダンス・テクニックとして活用できるよう、各々の身体に則した翻訳方法を探りました。そして後半には私の振付作品の一部を踊ってもらう中で、個々の動きのフォルムや質感・速度などを微細に分析し、動きの解像度を上げ、またそのことによって空間にどのような変化をもたらすことができるのかを探っていきました。今回は後半のワークショップの一部をご覧いただきます。(文:寺田みさこ)

「コンテンポラリーダンサーが日本舞踊の古典作品を踊ってみる」
講師によるプレゼンテーションと実演
講師:余越保子
出演:藤原美加 渋谷陽菜 山野邉明香
12月のWS参加者7名のうち3名が実演します。
提供:城崎国際アートセンター
芸術を志す者は、常に新しいものへと駆り立てられていますが、歴史を振り返ることで発見することはたくさんあります。日本舞踊の古典作品は発想の転換、構成の緻密さ、自由奔放な世界観、鮮やかな時空の扱いが見事です。それは、独舞のお手本にもなります。経済的な理由で敬遠されがちな日本舞踊ですが、コンテンポラリーダンサーにも踊れる古典作品があってほしいという思いから、日本舞踊の名作を踊ってみるWSを行いました。日本の古典芸能の訓練法と美学について、西洋のダンスの視座からの相関関係についてを参加者とともに考察した4日間でした。試演会では、3人のダンサーによる実演とビデオを交えたプレゼンテーションを行います。(文:余越保子)

2部15:00~16:30 Bコース(講師:康本雅子/みずのりつこ)
 公開稽古
「音楽にIN OUT」
講師:康本雅子
参加ダンサー: 唐津佐和子 小薮友奈  関珠希 泊舞々 畑中良太 吉川なの葉
12月のWS参加者13名のうち6名が参加します。

@igaki photo studio
城崎では、音楽とダンスの関係に着目したWSを行いました。
1つめは、いかに音楽と関わりながら踊るか。音楽のどの部分を拾うのか、どう反応するのか、それを自在に混ぜ合わすことで音楽とダンスが相乗効果を持って現れてくるはず。
2つめは、音楽が既に持っている世界観からどのように発想を広げてダンスを作る事ができるか。
そもそも音楽はそれだけで完結していてダンスなんか必要としていないので、使うからにはせめてのも礼儀というか挑戦なのですが、これは発想に技術が伴っていないと成立しないのでWSとしては難しかった!今回は1つ目のワークから抜粋し、実際にやってみます。(文:康本雅子)

講師によるプレゼンテーションと実演
「舞踏の身体訓練~金粉パフォーマンス」
講師:みずのりつこ アシスタント:本原章一
出演:唐津佐和子 小薮友奈 関珠希 泊舞々 畑中良太 吉川なの葉 
鯨髭・J・タナロア クロスフォード・藤田 マヤブルー華邊瑠
12月のWS参加者13名のうち6名、研修生4名のうち3名が実演します。

@igaki photo studio
舞踏は日本の優れた伝統芸能の身体へのアプローチをベースに、日本人の体形を特徴的に捉えた独自のメソッドを開発。日本発のオリジナルBUTOHとして海を渡り、今では舞踏家を名乗るダンサーが世界中に分布しています。これまで欧米の身体の捉え方を踏襲し構築してきた日本のコンテンポラリーダンサーが、舞踏の訓練を体験することで身体的概念を広げられるようにWSを組み立てました。獣・木・鶏そのものになる身体・重心を低く保つ舞踏のメソッドに、筋肉が悲鳴をあげていました。今回は、80年代まで頻繁に踊られていたエンタメ金粉パフォーマンスを実際に金粉を身にまとい実演。熱を帯び変容した身体をお披露目します。(文:みずのりつこ)

NOTE:作品のプロセスに焦点を絞り、作家のスキルアップを目指した作家による作家のための先駆的プログラム「パフォーマティヴ・ワーク・ワークショップ&クリエイション」をNPO法人ダンスボックス・余越保子が協働し実施しました。講師:ディーン・モス(N.Y)・余越保子/2018年8月15日~21日/会場:DANCE BOX/このWSを受講したアーティストの途中経過発表を余越保子ファシリテートによるダンス&プロセスで実施。
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主催:NPO法人ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワーク
共催:京都芸術センター
   Co-program 2018カテゴリー D「KACセレクション」採択企画
協力:城崎国際アートセンター(豊岡市)/NPO法人DANCE BOX