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JCDN「コンテンポラリーダンス新進振付家育成事業2023」 新プログラム「Enjoy Dance!!」と、「Choreographers 2023」「ダンスでいこう!! 2023」についてのお知らせ
JCDNニュース2023.05.13
JCDN「コンテンポラリーダンス新進振付家育成事業2023」
新プログラム「Enjoy Dance!!」と、「Choreographers 2023」「ダンスでいこう!! 2023」についてのお知らせ
「コンテンポラリーダンス新進振付家育成事業」2023年度は新プログラムを加えて開催します。
大きな変更点は、2020年にスタートしました「KYOTO CHOREOGRAPHY AWARD(KCA)」を今後、隔年開催とし、間の1年間に新プログラム「Enjoy Dance!! ―全国の若手振付家のための公演プラットフォーム―」を京都にて開催します。
KCAを2020年、2022年と2回行ってみて、関東には作品発表の機会が多く、またここ数年でいくつかの振付家育成や支援事業が整備され、それによって20~30代の若手が力をつけてきている一方で、その他の全国各地においては、発表の機会も徐々に減ってきていて、その格差が広がってきていることが大きな課題の一つと感じていました(KCAの募集対象は、40歳以下、作品分数25~35分、デュオ以上、一度上演した作品であることなど)。また、世代間の交流が少なく断絶が起きていることも気になっていました。
そこで、KCAの応募につながる発表の機会をつくるプログラム「Enjoy Dance!!」を新たに行う事となりました。
「Enjoy Dance!!」は、フェスティバルのような形で、振付家としての上演経験を積む場とするほか、演出・構成やマネジメント等を試し学ぶ機会や、世代間交流の場にしたいと考えています。
他に、2019年度から継続している、全国の地方都市を拠点に活動するオーガナイザーが企画運営するプラットフォーム「ダンスでいこう!!」も引き続き行います。「ダンスでいこう!!」は、初めて作品を創る振付家のための場ですが、「Enjoy Dance!!」は、その次のステップに位置付けるプログラムとなります。
■各プログラムごとのステップアップのイメージ
それぞれのプログラムを相互に連動させながら、長期的な目標として、日本のどこにいても振付家が生まれ育つ環境を作ることと、同時に、各地のダンスの観客を創造することを目指します。
・「ダンスでいこう!!」
(全国各地/ワークショップ等による初めての創作または体験の場)
⇩⇩
・「Enjoy Dance!!」
(京都・隔年/振付家の活動地域外での作品上演の機会と交流の場)
↓↑
・「KYOTO CHOREOGRAPHY AWARD(KCA)」
(京都・隔年/全国規模のアワード。目標としてもらう場)
⇩⇩
・「Choreographers」
(全国各地/KCAアワード受賞作品等の再演や新作クリエーションの機会、各地の劇場とのネットワーク作り、各地のダンスの刺激剤となる場)
※2023年度は「ダンスでいこう!!」と「Enjoy Dance!!」を文化庁「次代を担う新進芸術家育成事業」にて、「Choreographers」を「統括団体による文化芸術需要回復・地域活性化事業(アートキャラバン2)」にて実施します。また、引き続き、各地の人材育成プログラムとも連携しながら行っていきます。
■プログラム概要・日程(2023年5月13日時点)
事業全体のWEBサイト(https://choreographers.jcdn.org/)は6月中旬頃に、それまではSNSとJCDNニュースを通じて情報告知します。
Ⅰ「Enjoy Dance!! 2023 ―全国の若手振付家のための公演プラットフォーム―」
2024年2月13日~18日(公演は、2月17・18日を予定)
会場:京都芸術センター ※KACパートナーシップ・プログラム2023
⇒京都にて「KYOTO CHOREOGRAPHY AWARD(KCA)」と交互に隔年で開催する、作品上演の機会と交流の場をつくるプログラムです。
上演作品・振付家は公募、推薦、ワークショップ、リバイバル・リクリエーション、ゲスト等などの入口をつくり、全国各地から京都に若手だけではなく世代を超えて振付家・ダンサーが集まり、上演と交流の機会とする予定です。
▶今後、参加振付家・作品の募集のほか、リバイバル・リクリエーションやワークショップ枠の出演者募集を行います!
Ⅱ「Choreographers 2023」北九州・松本(長野)・松山(愛媛)・新潟公演
【北九州公演】11月26日(日)共催・会場:北九州芸術劇場
・大森瑶子(東京)「Help」*KCA2022 京都賞
・岡田玲奈、黒田勇/ Null (東京) 「Own Own」*KCA2022 奨励賞
・Aokid×たくみちゃん(東京・神奈川)「HUMAN/human」* KCA2022黄金4422AIR 賞
・地元作品 * 公募により、選出
【松本公演】12月8日(金)会場:まつもと市民芸術館(長野県)
・池ヶ谷奏、藤村港平(新潟・神奈川)「対象a」*KCA2022 京都賞
・横山彰乃(埼玉) *KCA2020 奨励賞 *松本・上田にて出演者を公募し、新作を上演
・井田亜彩実(長野・東京) *長野にて出演者を公募し、新作を上演
・二瓶野枝(松本)*地元作品、リクリエーション
【松山公演】12月21日(木)松山市民会館(愛媛県)
・大森瑶子(東京)「Help」*KCA2022 京都賞
・赤松美智代・丸山陽子/赤丸急上昇(松山)*新作(予定)
・星加昌紀・高橋砂織/ honeysuckle(松山)*新作
【新潟公演】2024年1月8日(月祝)新潟市音楽文化会館
・池ヶ谷奏、藤村港平(新潟・神奈川)「対象a」*KCA2022 京都賞
・女屋理音(埼玉)「エピセンター」*KCA2022 ファイナリスト
・Jung Young Doo(チョン・ヨンドゥ/韓国)*地元高校生への振付作品
⇒KCA受賞作品等の再演や新作クリエーションなどにより、若手振付家の次なるステップの場とするほか、各地の劇場とのネットワーク作り、各地域のダンスの刺激剤となる場を目指すプログラムです。
振付家・上演作品は、各地のオーガナイザーや制作協力者等と共に、各地域のダンス状況のリサーチなどを行い決定しました。
▶出演作品のうち、北九州公演では地元作品1枠を次の通り公募します(6/30〆切)
ご応募お待ちしています!
http://q-geki.jp/events/2023/choreographers/index.html
また、松本公演では2組の振付家の作品に出演するダンサーを長野県周辺で公募、
新潟公演では、地域の高校生を対象に出演者を募集する予定です。
Ⅲ「ダンスでいこう!! 2023」札幌・名古屋・山代温泉(石川)・松山
⇒全国どこにいても振付家が生まれ育つ環境をつくることを目指して、各地のオーガナイザーが主体となり運営するプログラムです。
事業全体では、各地におけるワークショップ等による初めての創作または体験の機会をつくる場と位置付けています。
①札幌『ダンスに没頭する四日間』 8月3日~6日
運営:北海道コンテンポラリーダンス普及委員会
⇒4日間に渡り、幅広い内容の講座を集中的に受講して作家としての総合力を高めることを目的とします。
受講者は北海道を中心に全国から広く公募し、ダンステクニック、創作論、振付技法、即興技法、舞踏論、セルフブランディングやプロモーション、ステイトメントなど振付家に必要とされる幅広い知識を学びます。
②名古屋『レジデンスアーティスト育成事業2023』
A:7月29日〜8月11日 B:8月28日〜9月10日(予定)
運営:ダンスハウス黄金4422
⇒ダンスハウス黄金4422が有する劇場、レジデンス施設、スタジオ、ギャラリーを振付家に対して、2週間のアーティスト・イン・レジデンスを提供し、東海地区の若手ダンサーや地域の中高生とともにクリエーションを行い、公演・パフォーマンス・インスタレーション等の成果発表を行います。
なお、Aに関してはKCA2022黄金4422受賞のAokid×たくみちゃんに決定。Bは、今後公募にて決定されます(中部地方在住者もしくは出身者を対象とする予定)。
③山代温泉『空間感覚で広がる振付・演出の世界』
A:8月半ば~下旬 B:10月で調整中
運営:山田企画
⇒舞台美術家や作曲家などの専門家の講義から振付家の引き出しを増やしていくプログラム(A)とファシリテーター監修の元、作品を創作し上演するプログラム(B)を行う。Aは現地の講義をオンラインでも受講できるよう計画中。講師は調整中。
また、Bは山代温泉の主催者が所有するレジデンススペースに滞在し作品制作、上演の機会を設けます。
④松山『カラダでTRY ANGLE』
8月26日~9月23日・24日「①成果発表公演/②・③公募作品A.Bの上演」「ダンスを語る場」
運営: (有)オフィス モガ
⇒〈体験する〉〈創る〉〈観る〉の3つ視点を持ち、①振付家のダンス作品に出演することで、「振付」を学ぶプログラム、②愛媛県内を対象に、大学ダンス部やダンススタジオなどでダンサーとしての経験を重ねて来た人が、創作のステップに踏み出すためのプログラム、③県外の振付家を対象に自身の地元以外での作品の再演の場を提供、の3つのプログラムと、成果発表日に「ダンスを語る場」を設けます。①の振付家は、鈴木ユキオさん。②と③は、1組づつ公募で決定します。
⑤舞台制作者を知るオンライントーク『私がこの仕事を選んだ理由』9月~10月
運営:Dance New Air(一般社団法人ダンス・ニッポン・アソシエイツ)、JCDN
⇒一般に知る機会の少ない「舞台制作」という仕事について、現在活躍している30〜40代の方々を話し手に迎えて、「なぜこの仕事に出会い、選択し、今も続けているのか」を軸に彼らの仕事について掘り下げ、魅力を伝えます。昨年度のプログラムが好評につき、新たなゲストを招いて第二弾を開催!
―以上、今年は各地域でダンサーや振付家を募集する機会がグッと増えます。複数のプログラムに参加することも可能です。
「ダンスを楽しむ」を合言葉に、全国各地で活動する若手振付家・ダンサーの背中を押す機会となることが今年の大きな目標です。
どうぞよろしくお願いいたします。
2023年5月12日
NPO法人ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワーク(JCDN)